平成30年度シンポジウム「大学図書館デジタルアーカイブの活用に向けて」を開催しました

 2018年10月19日、平成30年度シンポジウム「大学図書館デジタルアーカイブの活用に向けて」を神戸大学百年記念館(神戸会館)六甲ホールで開催し、大学図書館職員を中心に研究者やデジタルアーカイブ関係者など145名が参加しました。

 近年我が国では、デジタルアーカイブ構築と利活用推進の方向性が示される一方、大学図書館においては予算の縮減により貴重資料等の電子化が難しくなり、既存のアーカイブもより一層の活用が求められています。シンポジウムはこの現状を踏まえ、デジタルアーカイブの動きを大きな枠組みで理解し、今後の活用に向けて考える機会とすることを目的に実施しました。

 冒頭に学術資料整備委員会の森仁志委員長(名古屋大学附属図書館長)から挨拶があり、主催者の趣旨説明に続いて、高野明彦氏(国立情報学研究所教授)による「デジタルアーカイブ社会の実現に何が必要か?」、徳原直子氏(国立国会図書館)による「ジャパンサーチの目指すところ」、生貝直人氏(東洋大学准教授)による「デジタルアーカイブの二次利用促進と著作権」の3つの講演が行われました。後半は、研究者の立場から内田慶市氏(関西大学教授)の事例報告に続き、国文学研究資料館、島根大学附属図書館、京都大学附属図書館から事例報告がありました。最後にパネルディスカッションが行われ、参加者から予算獲得の方法やマネタイズ、デジタルアーカイブの継続性の担保についてなどの質問があり、各パネリストから自館の経験やアイデアが述べられました。

 また、会場横に設けられたデジタルアーカイブ関連企業7社の展示ブースでは、最新技術の紹介やデモンストレーションが行われ、多くの参加者が足を運びました。

 当日の模様と資料はこちらからご覧いただけます。

高野明彦氏による講演
高野明彦氏による講演
パネルディスカッション
パネルディスカッション